中南米で出逢った様々な日本人たちを薄く浅く紹介する

中南米

中南米で過ごした1年間、日本人にはそこそこ出逢った。

日本から遠く離れた中南米の地にいた彼らは、どんな人たちであったか。

属性を浅~く紹介していく。

同じ大学の日本人留学生

コロンビアの同じ大学で交換留学していた学生たち延べ5名。全員女子。

期間は半年か1年。協定校である筑波大学と上智大学、南山大学から。

一度留学して気に入ってもう一度留学しにきた者、それとは対照的にかなりのストレスを溜めながら日々を送っていた者、コロンビアにルーツを持つ者など様々。

また、別の大学にも1名、正規入学の大学院生(20代女性)がいて社会教育学を専攻していた。

大学職員

留学先の大学で働いていた40代女性。

オフィスのコロンビア人らとの人間関係や、彼らの業務効率の悪さなどにストレスを感じていたのが印象的だった。

スペインで語学留学を経験後、アフリカの島でボランティアか何かに従事したのち、そこで出逢ったコロンビア人の恋人とともにやってきたという。

JICA日本語教師1

留学先大学で日本語教師として1セメスターだけ勤務していた60代女性。滞在中、他の留学生たちに交じって一緒に基礎スペイン語の授業を受けていた。

日本の小学校で教鞭をとったのち、フィリピンやモンゴル、アメリカや中東などで小学校教師や日本語教師として活躍。海外在住年数は30年以上。

現地人に間違えられるほど馴染む力があるという。めちゃくちゃパワフルで若々しかった。激動の人生を歩んでいる人だった。

JICA日本語教師2

同じく日本語教師として私の少し後にやってきた30代女性。

コロンビアでの生活はなかなかハードなようで、早く帰りたいと言っていた。しかし任期は2年。

人類学者

留学先大学で研究員として一時期滞在していた40代と思しき男性。

近所のレストランで偶然居合わせ、話し始めて15分くらいで険悪ムードになった。

人を馬鹿にしたような謙虚さに欠けた態度から、器の小ささを感じた。

インターン生

九州にある大学を休学してその大学のOB(後述)が現地で立ち上げた会社で飲食店や取材関連のインターンをしつつ、ユーチューブにコロンビア人女性とフリーキスなどの企画系動画をちょくちょくアップしていた男。ジョーブログに強く憧れていた。

その行動力や恥じらいを捨てた思い切りの良さには目を見張るものがあった。一緒に路上パフォーマンスや馬鹿なことを色々やった。

帰国して大学卒業後はパーソナルジムのトレーナーを経て独立。

語学留学&インターン

日本の大学を休学して語学学校に通いつつ会社でインターンをしていた創価大学の女子学生。ツイッターで連絡をくれて知り合った。

日本の大学ではラテンアメリカ研究会的なサークルで活動しており、留学してみたいと思ったという。

ちなみにコロンビアにも(というか世界中に)創価学会は存在し、何らかの活動をしていた模様。

ティンダーマスター

都内有名私大を休学して数ヶ月間ボゴタの語学学校に通っていた。

日本生まれ日本育ちだが両親はコロンビア人なので見た目はコロンビア人。

日本語も英語もスペイン語も流暢に扱う。アイルランドに留学経験がある。

Tinderを駆使して多くの女性と出逢っていた。なお、私がTinderで出逢った人に紹介された。

コーヒー大好き男

大学1年のときにスタバでバイトしたのを機にコーヒーにハマる。

コーヒーが好きすぎるあまり、休学してグアテマラに渡り、語学学校に通ったのち中米のコーヒー農園を色々視察。コロンビア第2の都市メデジン近郊のコーヒー農園でも働いていたらしい。Tinderを駆使した結果、コロンビア人の可愛い彼女がいた。

彼とは街角で偶然知り合った。話の筋が通っていて、合理的で賢い印象を受けた。人への関心は低いがコーヒーは大好きで、将来的には商社を立ち上げて貿易に携わりたいと語っていた。卒業後はやはりコーヒー関連の企業に入社した模様。(都内のコーヒー関連イベントで遭遇)

イスラム教徒

私が当時やっていたブログを見つけて連絡をくれた20代女性。日本人生徒へのオンライン家庭教師などで生計を立てる。

大学時代にムスリムに改宗。心理分析が得意らしく、確かに色々見透かされた。

オンラインで知り合ったコロンビア人男性と結婚し、コロンビア在住。国際色の強い恋愛経験が豊富

イスラム教徒の日本人は会ったことがなかったので新鮮だった。

メキシコ留学生

メキシコのカンクンの宿で偶然知り合った、日本の別々の大学から交換留学でメキシコに来ていた男性2名。

2人ともスペイン語学科で、交換留学後はそのまま現地に滞在して航空会社などでインターンしていた。

掘り下げていくと片方は中学時代は凄まじいヤンキーだったことが判明。地元でニュースにもなったというそのエピソードは強烈だった。

もう片方は柔道でのスポーツ推薦で大学に入ったらしく、ガタイが良かった。

メキシコ起業家

メキシコシティの牛丼屋に行ったときに偶然居合わせて知り合った20代男性。

グルメ関係のアイディアで数ヶ月前に起業したと言っていた。翌年廃業したらしい。

メキシコインターン生

都内有名私大を休学し、その起業家のもとでインターンしていた20代男性。

カナダかアメリカへの留学経験と、メキシコへの滞在経験あり。

インターン以外にも、全国優勝経験もある水泳スキルを活かした水泳個人指導ビジネスを成功させていた。メキシコの駐在員などに巧みに営業をかけて顧客を獲得するなど、行動力が素晴らしいと感じた

青年海外協力隊の人たち

グアテマラのとある小さな町のスーパーで偶然出逢い、カフェや飯などに行った。

彼らは語学研修中で、終了後は数学教師や体育教師としてグアテマラ各地に派遣されるとのことだった。野球指導で来ているメンバーなどもいた。

JICAシニアボランティアの人たち

大学近くのカフェで偶然知り合った。

40代から60代まで幅広く、専門知識を活かした活動に取り組んでいるとのこと。

スペイン語学校の生徒たち

先述のコーヒー大好き男の勧めでグアテマラのアンティグアという語学留学が人気な町に滞在したとき、様々な日本人に出逢った。

・某大手外資コンサル会社を辞めて趣味の語学勉強のためにやってきた30代男性

・中南米バックパック旅行のついでにやってきた30代男性

・ワーホリをして資金を貯めつつ旅するチャラい感じの30代男性

・ウェブデザインなどでノマドワーカーしながら旅する人たち(2名)

・仕事をやめてなんとなくスペイン語を学びにきた20代女性

・大学の長期休暇を活かしてやってきた10代女性

・2年ほど沈没しているニートらしき40代男性など。

日本人宿管理人

グアテマラで泊まった日本人宿のワイルドな50代男性の管理人。オーナーが旅行で不在ということで、その後も長期にわたり管理人を務めていた。

世界各地をバイクで廻る、かなりワイルドな旅をしてきたらしく、強盗を半殺しにした話などはちょっと空気が凍っていた。

管理人としての任期を終えれば、またバイクで旅を再開すると言っていた。

日本食屋の人たち

コロンビア、キューバ、グアテマラの日本食屋を切り盛りしていた日本人たち。

国籍取得して在住何十年という人もいた。日本人客も多かった。

駐在員やその妻たち

三菱や伊藤忠などの大企業や日本大使館などで働く人たち、あるいは企業の語学研修に来ている人たち。勉強しながら給料貰えるなんていいなぁ。

云十年前に公衆電話で後ろに並んでいたコロンビア女性と結婚したという男性もいた。

マッチョな高校教師

愛知県の定時制高校で教鞭を執る20代既婚男性。元ガチ体育会系で爽やかマッチョ。

学校にスペイン語圏から来た生徒が多く、より深い意思疎通を図るためにスペイン語を学び始める。

語学学習アプリを通じて知り合ったコロンビア人男性を訪ねて、休暇中にコロンビアにやってきて、彼の家にホームステイしていた。

私も滞在中にそのコロンビア人と語学学習アプリで知り合い、彼の滞在中に3人で首都ボゴタ近郊、その後2人でメデジンを旅した。

旅人夫婦

都内の大学を一緒に卒業後、3年ほど働いたのち世界を旅する落ち着いた雰囲気の20代美男美女夫婦。

東南アジアから西に進んで中南米を南下していた。メキシコ・カンクンの安宿で知り合い、ボゴタでも再会。最初、私は彼らにゲイだと思われていた。

ちなみに中南米で出逢う旅人のほとんどは一人旅かカップルで、旅慣れした長期の人が多い。

彼らのブログ:unusual

旅人カップル

大学卒業後、中南米を南下する20代カップル。ボゴタの拠点宿にて知り合う。

男性は礼儀正しく爽やかな元サッカーガチ勢。学生時代にアメリカとメキシコで語学留学。就活を途中でやめて内定辞退先の企業から受注する案件と貯金で生計を立てつつ節約しまくりながら旅するTHE バックパッカー。

ホステルに宿泊するときはベッドではなくテントに寝ることで安くしてもらうこともあるらしい。そんなワザがあったとは。

女性は日系ブラジル人で、日本でもブラジルでも生活経験があり、日本語とポルトガル語を両方操る。

2人とも、日本人の旅人には珍しく、英語堪能だった。スペイン語も結構喋れていた。

陸路移動に拘り、飛行機には乗らないという旅のスタイル。

彼らのブログ:Hammock and Chill

生き物大好き男

ペルーにある、陸路では行けない世界最大の街・イキトスの宿にて同室だった20代後半男性。物静かだが、質問するとちゃんと答えてくれた。

もともと船乗りだったが、それを3年で辞めて長旅に出た。北朝鮮に行ったときの話、アフリカでクレジットカードなどを奪われ帰国せざるを得なかった話など、興味深かった。

人に関心がないのか、ほとんど何も尋ねられなかったが、生き物が大好きで、旅の最大の目的はガラパゴス諸島に行くことだったそう。そしてやはり最高だったようだ。それ以外の旅先はオマケだと言っていた。

帰国後は地元関西の市役所で働いて結婚して、世界一周の思い出に浸りながらのんびり過ごしたいそうだ。 20代後半から余生ってなかなか気が早いな。

JICA関係者

日本で大学のスペイン語や経済学などを学んだのちに日本や中南米での勤務を経て、コロンビアにてJICAのプロジェクトに関わる専門家の方など。

THE バックパッカー

アジア、ヨーロッパ、アフリカ、中南米など、長期に渡って世界を廻る30代男性。

ヨーロッパでは雑草を食べて野宿して過ごすというワイルドぶりを発揮するなど、サバイバルマインド/スキルが凄まじい。これぞバックパッカーという感じの人だった。

彼も基本陸路移動。エクアドルでは何の因果か現地民族と生活。当時政治も経済も荒れに荒れていた危険地帯・ベネズエラ(当時)にも渡航。ハイパーインフレにより10日に1回くらいの感覚で物価が上昇していたという。

体育会系パリピ

関西の大学を休学して、メキシコやコロンビアなどのクラブでナイトライフを謳歌する体育会系パリピ。Twitterで連絡をくれた。

留学終了時、コロンビアの空港にて対面(彼は到着したばかりだった)、少し話す。その後、東京で一緒に渋谷のクラブに行ったりソウルでも再会を果たすなど縁が続いている。

大学卒業後は中南米での勤務も将来的に可能な企業に就職。

大使館職員・事業家・詐欺師

先述のインターン生の先輩であり、現地で日本食屋を立ち上げるなど事業を展開していた20代後半男性。コロンビアと日本のハーフで、日本生まれ日本育ち。

現地採用により、在コロンビア日本大使館でも働いていた。爽やかな感じで、多方面で活動していたこともあり、在住日本人の間では割と知られた人だったが裏では相当汚いことに手を染める詐欺師でもあり、被害者が何人もいた。

何を隠そう私は愚かな被害者であり、困窮によりのちの歌舞伎町難民生活の原因となった。被害発覚後に奔走し、本人を自白に追い込み録音データを警察に提出するまでいったものの、日本の司法の限界により、嫌疑不十分で不起訴となった。いつかそのことも記事にしたいと思っている。

その他同世代(主に20代前半)の日本人

ホステル生活をしていると色んな日本人旅行者がやってくる。

早稲田大や中央大、関西大など名の知れた大学を休学して、中南米ほかヨーロッパなどを長期(半年以上)に渡り旅する学生たち。これまでに述べた人たち含め、なぜか上位とされる大学の人がほとんどだった。(単に学生数が多いというのもあるかもしれないが)

休学して世界を長く旅すると人というのは得てして活力や行動力に満ちていると想像していたが、「長く旅していて飽きないの?」と尋ねると「飽きたから早く帰りたい」だの「もうやることない」だのと答える人は案外多く、惰性で旅を続けている者が多い印象を受けた。長期旅あるあるか。

他にも、仕事を辞めて世界一周航空券で2ヶ月ほど旅していた男性もいたが、同世代は基本的に大学生だった。

その他の旅人たち

・数年かけて世界を廻るカップル数組

・各国をワーホリしては旅をするアラサー男性

・自転車で山越えしながら旅する人

・JICAシニアボランティアとして働くことを目指す元支援学校校長

・メキシコで働く20代女性と彼女を訪ねてやってきたお友達2名

・ワーホリを挟みつつ旅する女性

などと、中南米各地で出くわした。

まとめ

日本の裏側、中南米にも、日本人はたくさんいた。

2018.10.29 作成
2019 追記
2023 追記

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