留学先で学生寮に飽きたのでホステルを拠点に非定住生活を送ってみた

体験

私は、2018年1月から翌年1月までの1年間、南米に交換留学した。

通常、留学生は

  • 大学の寮
  • シェアハウス/ルームシェア
  • ホームステイ
  • アパートやマンション

のいずれかを住居として選択する。
いや、留学生でなくとも、実家や親族宅暮らしでない限りはそうだろう。

一方、私は一学期目こそ大学の寮に入っていたが、二学期目からは主に旅人向けの安宿、つまりホステルで生活しはじめた。

この記事では、ホステル留学生活のメリットやデメリットなどについて、経験者の視点から記述する。

経緯

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10月現在拠点としている宿

そもそもなぜ私がこのスタイルを選択するに至ったのかについて、説明しておく。

大学の寮は26階建ての高層ビル。

快適だった。大学やバスの駅は近いし、カフェもスーパーもドラッグストアも揃っている。セキュリティに力を入れていて安全だった。

日本に比べればかなり治安が悪く、近所でナイフで脅されて金品を巻き上げられた知り合いは何人もいた。

2人1部屋とはいえ個室はあるし、入居当初は完成からまだ1年も経っておらず、清潔感がある。
キッチンと冷蔵庫付きで、ホットーシャワーが出るし、1週間に一度は清掃が入る。
ジムが付いていて、卓球などをするスペースもあった。もちろん門限はない。

しかも、安かった。できたばかりで空室率が高かったからだろう。
50%割引きでコミコミで一ヶ月23000円くらい。現地の水準からすれば十分高いが。

5月下旬に実質的に学期が終わり、6月初頭に退去し、2ヶ月ほど旅に出た。
帰ってきたらまた、その寮で住もうと考えていた。

料金が改定されるとのことで、最大でも2割引きしか実施しておらず、月額37000円ほどだった。
もっとも、住環境として優れているので「それでもまあいいか」と思い振り込もうとした。

しかし、オンライン手続きの最後のステップで何故かエラー。
何度試しても、大学に問い合わせても解決せず。
大学のオフィスに直接行って対応してもらったり直接支払ったりしようにも、別の国にいたため、それができない。

そうこうしているうちに「他の選択肢もアリなのでは」と考え始めた。
それまでは寮以外の選択肢が実質的に見えていなかった。

住み慣れたぬるま湯を出るべきなんじゃないかという思いが一番強かった。そもそも、寮生活で得られたものは「快適な生活」くらいのものだ。特に刺激はなかった。

衣食「住」を変えることで、新鮮さを演出すべきではないか、なぜか寮への支払いが上手くいかなかったこの偶然を活かすべきではないか、なんて考えていた。

他の選択肢としては、先に述べたようにシェアハウスやホームステイ、アパート契約というのが定番。
しかし、どれもあまり魅力を感じなかった。

その頃、履修登録システムに問題が生じ、加えてネット環境の悪い田舎にいたこともあり、結果として次学期で授業をあまり履修できないことが濃厚となった。
つまり、学期を通してずっと大学のそばにいる必要はない。

それなら、臨機応変に色んな場所にフットワーク軽く行けるスタイルの方がいい。
どこかと契約すれば、出かけている間は固定費が無駄になる。

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そこで、ホステルという発想が生まれた。

街には安いホステルがたくさんある。
いくつか転々としてみて、1ヶ月ほど様子を見て、キツければシェアハウスなど他の選択肢を模索しよう、と考えた。

「惹かれたならば、まずはやってみる」

ゴタゴタと考えずにまずは体当たりの姿勢で臨み、問題があれば、あとあと軌道修正していけばいい。

友達の家にスーツケースなど荷物の大半を預けさせてもらい、何人かの友達や知り合いの家に泊めてもらったり、いくつかのホステルに泊まってみた結果、大学近くにある一つの宿を気に入り、そこを拠点とすることにした。
その後拠点を変えることもあったが、いずれもビジネス感の強いところではなく個人経営や家族経営のゆったりした場所を選んだ。

「ノマド留学生」の誕生である。

友人たちからは心配されたし、親からも当初は反対された(その後説得)が、実際に過ごしていく中で、このスタイルで問題ないと判断した。

気軽に旅に出かけた。友達が泊めてくれることも何度もあった。
フットワークが軽くなり、離れたところで用事があるときは、目的地の近くのホステルに前日入りするなんてことも自然にできた。

なお、基本的に個室ではなくドミトリー(二段ベッドがたくさんある部屋)で寝ていたが、犯罪被害には遭うことがなかったし、失った持ち物もなかった。(メキシコを旅行中にロッカーの南京錠を破壊されて現金を盗られたことはあったが)

次に、ホステル留学生活のメリットやデメリットについて説明する。

メリット

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拠点宿のキッチン


・フットワーク軽くいられる
・宿に飽きたり嫌になったりしたらすぐに移動(引っ越し)できる
・週末に旅などをする機会が多いのであれば宿泊費面で効率が良い
・人の家に泊まれば宿代が丸々浮く
・街中で「泊めてください」とか言って色々な経験できそう(やらなかったけど)
・カウチサーフィンなどしやすい(やらなかったけど)
・色んな国や地域の人と知り合える(一緒に出掛けたり飲みに行ったりする)
・ゆえに、継続的ではないにしても人的刺激が得られやすい
・一人暮らしよりは人と話す機会が増えるので、言語上達に良い
・観光などの情報を交換できる
・たまにコーヒーやお茶や食べ物を貰える
・トイレットペーパーなどのアメニティや水を購入する必要がない
・住宅事情を話せば「泊めてやるよ」と言ってくれる人もいるので交流が広がる
・このスタイルは珍しいので、話のネタになる

デメリット

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泊めてくれた友達の家の窓から

・アパートや寮に比べれば盗難の心配が爆上がりするので治安面を考慮する必要がある(結局盗難被害はなかったが)
・フットワーク軽く移動するのなら、荷物をあまり持てない生活になる
・大きめの荷物は誰かに預ける必要がある(スタイル次第。私は友人宅や大学ロッカーに)
・旅行者ばかりなので遊びの誘惑が多い(本業に支障が出る可能性が上がる)
・安定せず、集中できる時間、落ち着ける時間が減る(ある程度は自分次第)
・ドミトリーなら他人のイビキなどが聞こえるとダルい(耳栓で解決)
・早く寝たい場合、他の人がうるさかったりすると厳しい(耳栓で解決)
・犯罪臭のする人や生理的に無理な人が来ると辛い(早くどっか行けよ!ってなる)

個室だと料金は上がるがこの辺りのデメリットはかなり軽減される。

備考

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拠点宿からの景色

・スーツケースなどの使わない荷物は友達の家や大学で契約するロッカーに預ける
・貴重品は宿の管理人に預けたり信用できる友達や大学のロッカーに預けるのがベター
・繁華街など騒がしい場所にある宿は避けた方がいい(うるさいし犯罪率高い)
・耳栓やアイマスクはあった方がいい
・拠点宿があると荷物を預かってもらうなどすることで楽になる
・人間関係を作っておくと盗難リスク減らせるはず
・欧米豪では難しいところが多いだろう(物価が高いため)
・衣類は手洗いスペースがある場合が多いが、ランドリーが便利
・長期滞在するなら交渉してみる(私の場合は例えば2割引きで泊めてもらうなどしていた)
・ヘルパー的なことを多少でもしたり連泊したりすれば割引あるかも
・大体においてキッチンが設置されているので自炊できるし、調味料などが自由に使える場合も
・転々とすればホステル情報ライターになれる(ならないけど)
・勉強ガチ勢には不向き(滞在者次第では集中できないこともあると思われる)
・融通を利かせてもらう必要も出てくるので理解のある宿を探すのが吉

余談
・色んな外国人と日常的に触れ合うことにより、各国のスペイン語の特徴やその他の言語の音の響きなどが自ずとインプットされた
・物価が安いため、買い物/調理/片付けのコストを考えると外部依存の方がコスパが良く、自炊しなかった

「住」を変えたことで、出逢う人間も大きく変わった。

世界各国の様々な人たち(学生、経営者、学者、パフォーマー、放浪者…まあ「元」が割と多かったが)との日常的な交流は、刺激的なものであった。

バックに映る青と緑のビルは、学生寮

あのまま寮に住み続けていたら得られなかった様々な機会を得ることができた。
シェアハウスと似ている部分もあるが、主な違いは滞在者の流動性の高さと得られるフットワークの軽さだろう。

これから留学する方、今している方は、ホステル留学生活も視野に入れてみてはいかがだろうか。

2018.10

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