【獄中作家】美達大和の正体とは(本名と事件内容)

紹介

美達大和(ミタツ ヤマト)とは、ある人物のペンネーム。
1959年生まれの彼は、日本の某刑務所にて服役中である。

彼は2件の殺人を犯した。死刑を望んだが判決は無期懲役。30年ほど服役すれば得られるかもしれない仮釈放の可能性を放棄し、生涯を刑務所内で終えると宣言している。

規範に厳格で暴力的な在日韓国人の父親と日本人の母親のもと、北海道の札幌市にて生を受けた彼は、幼き頃はその優れた知能から「神童」と呼ばれ、生徒会長になるなどリーダーシップを発揮。父親の重圧から、小学生の終わり頃には自殺未遂を経験。その後「自分にしか成り得ない何者かに成る為に生まれてきた」というロマン=ロラン(フランスの作家)の言葉に感銘を受け、高校を中退して大きな飲食チェーンの宴会の営業を開始、その後歩合給の教材販売の仕事に就き、四千人の営業マンの中で一位に輝き、最年少で支店長となる。21歳で独立して貸金業を営み、その後不動産・外車販売などを手掛ける。二度の結婚を経験し、ヤクザの幹部になったこともあった。1986年以降「自分の信念に忠実に従って」2人を殺害。31歳であった1991年に逮捕され、本人は死刑を望んだが1994年に無期懲役の判決が下され、以来服役の身である。

2009年頃より獄中で何冊もの書籍を執筆し、著作に「人を殺すとはどういうことか 長期LB級刑務所・殺人犯の告白」「死刑絶対肯定論 無期懲役囚の主張」などがある。

彼の書籍では「相手が筋を通さなかった」という理由で2人の殺害に至ったことは記されているものの、事件の詳細には触れられていない。彼の実名も明かされていないため、彼は本当に存在するのかと疑問に思う人すらいる。

結論から言うと、彼の本名は阿部憲司という。以下は事件当時の新聞記事を抜粋したものだ。

読売新聞 東京夕刊 1991年4月11日 社会面(19)
札幌・ホステス殺し容疑者 逃走中、横浜で強盗も 神奈川県警調べで判明

 昨年八月、札幌市で起きたホステス殺人・死体遺棄事件で道警から全国指名手配されている同市中央区南、不動産・金融業阿部憲司容疑者(31)が、逃走中の今年一月、都内の高級外車販売会社員らを横浜市中区内のホテルに呼び出し、現金など三百万円相当を奪った二人組強盗事件の主犯だったことが、神奈川県警捜査一課の十一日までの調べでわかった。
 調べでは、阿部容疑者は昨年七月、交際中のホステス(26)を殺害、北海道後志支庁管内の牧草地内に埋めたとして指名手配されている。共犯者はすでに逮捕されているが、阿部容疑者はその後行方をくらました。
 横浜市内で起きた強盗事件は「限定販売のフェラーリを売りたい」と電話で呼び出された都内の高級外車販売会社員ら三人が、ホテルの部屋に入ったところ短銃を突きつけられ、現金五十五万円と高級腕時計(二百五十万円相当)を盗まれた。部屋に入らなかった一人が持っていた車の購入代金数千万円は無事だった。
 事件後、奪われた腕時計が川崎市内の質店に入質されていたことなどから、二人組の一人が阿部容疑者であることが判明した。

毎日新聞 東京朝刊 1991年5月10日 社会面(27)
札幌のホステス殺人容疑者 横浜で強盗、逮捕

 横浜市のホテルで外車販売会社員ら二人が二人組の男に短銃とナイフを突きつけられ、現金五十五万円と二百万円相当の外国製腕時計を強奪された事件で、神奈川県警捜査一課と横浜・加賀町署は九日、強盗容疑で指名手配中の札幌市生まれ、住所不定、無職、阿部憲司容疑者(三一)を山梨県中巨摩郡敷島町の知人宅近くで発見、同容疑で逮捕した。
 同容疑者は昨年七月十二日ごろ、交際していた札幌市中央区南一三西二一、クラブホステス、秋田真弓さん(当時二十六歳)のマンションで秋田さんを殺害したとして、北海道警が同年八月に殺人容疑で指名手配していた。
 調べによると、同容疑者は元暴力団組員(二三)と今年一月十七日午後四時二十五分ごろ、横浜市中区山下町、ホテル横浜ガーデン八〇二号室に東京と大田区、外車販売会社員、宮木憲生さん(二八)ら二人を「高級外車を販売したい」と呼びつけ、けん銃を突き付けて現金五十五万円などを奪った疑い。
 同容疑者は「札幌で事件を起こして逃げてきたが、金を使い果たし、逃走資金が必要だった。強盗に使ったけん銃は近くの川に捨てた」と供述している。

読売新聞 東京朝刊 1991年8月7日 社会面(27)
札幌のホステス殺人事件容疑者 5年前にも女性殺害

 昨年夏、札幌市内でホステスを殺害、殺人罪などで起訴されている札幌市中央区南四東四、会社役員阿部憲司容疑者(31)が、五年前にも別の女性を殺していたことを自供、北海道警などの捜査本部が六日、自供に基づき捜索した結果、同市豊平区内の山中から白骨化した女性の死体が見つかった。
 このため捜査本部は同日夜、阿部容疑者を殺人容疑で再逮捕、犯行に加わった当時の暴力団仲間の住所不定、無職有馬卓也容疑者(28)を同容疑で逮捕した。

その他の情報も含めて時系列でまとめると、

1986年8月:第一の殺人。事務員女性を刺殺。当時はヤクザ。札幌市内の牧草地に遺体を埋める。
1990年7月:第二の殺人。被害者は交際相手のホステス女性。殺害後逃走。
1990年8月:第二の殺人に関して、全国指名手配される。
1991年1月:横浜にて300万円相当を奪う強盗事件を起こし、逃走資金に充てる。
1991年4月:強盗事件の主犯であったことが質屋の情報などから発覚。
1991年5月:山梨県の知人宅周辺にて逮捕。
1991年8月:第一の殺人を自供し、再逮捕。
1994年3月:無期懲役の刑が確定。服役へ。
2009年1月:自伝的書籍「人を殺すとはどういうことか」出版。

1986年から1991年はバブルの時代とちょうど重なる。その混沌の時代の中、彼は確かに2人を殺害し、横浜で強盗事件を起こし、そして捕まった。父親から呪縛とも言うべき多大なる影響を幼少期より受けてきた彼はある種いびつな成長を遂げる。一度交わした約束はどんなことがあっても守るという完璧主義者であり、筋を通すことを第一とし、その信条ゆえに事件を起こした。かつてはIQ150の天才児であり、月に何百冊もの本を読むという大の読書家でもある。現在も獄中から関係者を通して書籍のレビューをブログ化し、毎日のように更新している。
→「無期懲役囚、美達大和のブックレビュー

確固たる信条のもとで高い能力を活かして経済的に成功を収めた彼は、なぜ殺人という割に合わない行為に手を染めて捕まり、社会復帰の可能性を自ら閉ざして獄中で本を読み書きしつづけるのか。今後不定期に更新していきます。

オススメ書籍①「人を殺すとはどういうことか 長期LB級刑務所・殺人犯の告白」 2009年出版
美達大和氏初の著作。本人の生い立ちや自身に多大な影響を与えた父との関係、ビジネスマンとしての栄光の日々や二度の殺人、そして服役に至るまでを中心に、精緻な文章で綴られている。また、LB級刑務所に服役する他の囚人たちについても描かれる。美達大和氏や知られざる凶悪犯罪者の素顔について知るにはとっておきの本。

オススメ書籍②「私はなぜ刑務所を出ないのか 無期懲役囚、20年の省察」2012年出版
無期懲役の仮釈放の可能性を放棄して一生を獄中で過ごすことを決意した理由や、20年間の獄中生活を通して考えたことなどについて詳しく描かれる。

オススメ書籍③「死刑絶対肯定論 無期懲役囚の主張」2010年出版
死刑廃止の論調が世界的に強まって久しいが、日本では今も死刑制度が残置されている。「哀しい事実だが、犯罪者のほとんどは反省しない。」裁判では上辺の反省を述べるが、刑務所では犯罪自慢や自己中心的で横暴な態度の者が多いという。そんな凶悪犯たちに課すべきは無期懲役などではなく死刑であると美達大和氏。犯罪傾向の進んだ凶悪犯ばかりが集められたLB級刑務所内からの貴重な声。

2020.11.01

同じく無期懲役囚として服役する元プロ野球選手についてはこちら。

コメント

  1. mar より:

    こんな優秀な頭のいい人が人がヤクザになって二件の殺人を犯し、一生刑務所とは残念だと思います。
    しかし、刑務所内の殺人犯が以下に反省していないか恐ろしい事実を教えてくれました。
    死刑絶対肯定論は自分の考えと共通点が多かったです。
    強いて言うなら一つ欠陥があるとすれば死刑廃止論者と死刑存置派とよく論争が起きている死刑制度の犯罪抑止力の有無について語られてないことです。
    死刑廃止論者の死刑制度に犯罪抑止力無いという主張も論破してほしかったです。

    ドイツの19世紀後半の大学教授哲学者のカントと三権分立の法の精神で有名なモンテスキューが死刑を肯定していたと彼の著書初めて知りました。
    無期懲役受刑者に30年の執行猶予つき死刑賛成です。
    有期刑の殺人犯に不定期刑賛成です。(少年殺人犯は不定期刑で更生したケース多いと聞きますし少年法に不定期刑あるのに何故、大人の有期刑の犯罪者に不定期刑導入しないのはおかしいと感じました)

  2. うんこ より:

    ハハハ

    「筋を通してオンナを殺害」
    とんだ任侠もいたもんですな
    しかも二人もwww
    🤣

    本名を名乗らないのは本で吹いてる過去と事実が違うのを指摘されるのを防ぐためでしょ

    ヤクザが経済的成功を収めると、「高い能力と確固たる信条の元に」と正当化される訳だ
    お前の「成功」は犯罪によって誰かか、財産をかすめ取った結果だろ?

    馬鹿か?

    こいつが無期懲役囚ってのも怪しいなあ

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