男性はパートナー女性よりも稼いでいるべきか?

価値観

以前AV女優の深田えいみ氏が、以下のツイートを繰り出し、炎上の末に謝罪に追い込まれた。

デートのために準備しているのは女性だけではないし、男性だって身だしなみにはお金がかかる。かっこいいなどと思ってもらいたくて早起きして準備している男性もいるだろう。また、特に多様化が進む現代、性別で一括りにできる話ではない。だから、氏の発言は的を得たものではない。

しかし、これで炎上するのはあまりに不憫である。彼女は「奢って当然」とは言っていない。あくまで「出してあげて欲しい(奢ってあげてほしい)」と言っているに過ぎないのだから。「誰しもそうあるべき」と「個人的にはその方がいい」はまるで違う。

「男は女に奢るべきか否か」という論争は時折発生する。そうあるべきという価値観は今も根強い。

その価値観の根底には、一般に男性の方が女性よりも所得が多いという事実があるだろう。女性の社会進出は、人類の歴史からすればごく最近のことであり、男性同様に稼ぐ女性は少なかった。
日本はジェンダーギャップ指数が低く(2023年は146カ国中125位で過去最低)、女性の政治参画と経済参画の進み方が鈍い。

では、貴方が男性だとして、パートナーの女性が自分より稼いでいたら、そこにどんな印象を抱くだろうか。

若い世代はジェンダーレスの考え方が進んでいるが、中年/年配者を中心に、パートナー女性よりも稼げていないことに肩身が狭い思いをしている男性もいるという。

私自身、「男性が奢って然るべき」という考えには異議アリではあるが、「パートナー女性と自分のどちらがより稼いでいる状況が望ましいか」という問いに対しては、「どちらかと言えば自分が稼いでいる方がいい」と回答するだろう。

それは、男性の方が女性よりも稼いでいるべきという価値観に染まっているからなのだろうか?

ここでもう一つの問いを。貴方が男性だとして、パートナーの女性の方が肉体的に強かったら?
大半の男性が、自分の方が肉体的に強くありたいと考えるのではないだろうか。

何が違うのか?本質的には同じだと私は思う。

自然界を見たとき、オスの方がメスよりも肉体的に、大きくて強いというケースが専らだ。(反例:ハイエナ・カマキリ)
人類も、狩猟採集時代は特に、オスが群れを敵から守ったり、狩りによって集団を支えたりしていた。特に、妊娠中のメスは無防備だ。そんなとき、オスの戦闘力は価値を発揮した。つまり、傾向としてオスは富を外部から運び込み、そして守る。そんな性質が強い。

つまりは自然の摂理であるとも言える。だからそこに抗おうとしなくていいし、社会の価値観に染まっているだなんて思わなくてもいいのだと私は思う。

2023/5/29

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