韓国で仁川国際空港に向かうまでの1時間弱で立て続けに5回くらいハプニングに見舞われた

旅/紀行

2019年9月某日深夜、韓国の首都ソウルの江南地区から約1時間かけて、仁川空港の最寄り駅から2つ目の駅へ向かった。

翌日の帰国の際に便利だからということで、その駅から近くて安くて良さげなホステルにチェックイン。ドミトリールームの予定だったが、空いていたツインの個室に無料グレードアップしてくれたことにより、1週間の滞在においてもっともリッチに宿泊することができた。

その3日ほど前に購入した帰国便の搭乗時間は午前7時45分
ティーウェイ航空はその1時間前、遅くとも午前6時45分までにはチェックインを済ませる必要がある。

駅から空港までの電車の始発は5時53分で、乗車時間は約15分。チェックインカウンターまではそこから10分くらいは歩くことになるだろう。

次発は6時12分だったが、ギリギリになるのは嫌だったので、始発で行くことにした。
となると5時40分過ぎにはホステルを出る必要がある。

しかし二度寝してしまったことにより、翌朝起きると既に5時45分を回っていた。
ギリギリにはなりそうだが、次発に乗ればいいと思い、急いで出発した。

駅に着く。乗車カードを改札機にかざす。ピーッと音が鳴る。
チャージ金額不足。そんな気はしていた。残額はほとんどなく、チャージしなければ使えない。
ハプニングその1。

しかし、ポケットの中の現金は620ウォン(55円)
残りの現金が僅かであることは昨夜の時点で分かっていた。
空港までの一回使い切りの乗車券は1500ウォン(135円)で販売されていたが、併せても届かない。
ハプニングその2。

あと880ウォン(80円)が必要だった。

駅構内にあった「VISA」「PLUS」記載のATMで現金を引き出そうとするも、数回トライしたがなぜか跳ね返されてしまう。ハプニングその3。

なお、駅に向かう途中に見かけたATMには「VISA」「PLUS」の記載がなかったので使えないことは分かっていた。

有名観光地でもないので、6時前後に両替所が営業しているとも思えない。

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時間は刻一刻と過ぎていく。このままではまずい。

4日ほど前に駅構内で乞食をしていた男性に1000ウォン(90円)を渡したのだが、それが仇になったか、と感じた。まさか最後の最後でこんなギリギリになるなんて。

そのときの私はグラサン風眼鏡をかけていて明らかに不審な見た目だったが、スーツケースを持っていた(空港に向かうと思しき)黒人系の女性2人組に改札前で声を掛けた。

「お金が足りなくて空港までのチケットを買う現金がなくて困っています。空港に着いてからなら(ATMで引き出すなりして)返せるから、1000ウォンほど貸してくれませんか?」

2人は500ウォン(45円)硬貨2枚を「返さなくてもいい」と言って渡してくれた。私は感謝し、カード購入後速やかに改札を抜けてエスカレーターを上った。

上っているとき、電車の出発音が聞こえた。しかし、反対車線から聞こえる気がする。きっと大丈夫だ。

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ホームに辿り着いたとき、私は空港行きとは反対のホームに立っていることに気付いた。急いでエスカレーターを下り、また上って反対車線に向かう。

そこで初めて携帯を見る。時刻は6時13分
つまり、つい先ほど発車した電車が、乗るべき電車だったわけだ。
ハプニングその4。

これは本格的にマズい。

ホームの壁に掲載された時刻表を見つめる。
次の便は、6時32分。駅間移動に15分くらいかかる(+チェックインカウンターまで徒歩10分くらい)のだから、チェックインの時間(6時45分)には完全に間に合わなくなる。

航空券代はパーになるし、安い航空券を取るために、場合によっては数日間は滞在を延長するハメになる。(基本的に高料金の中、ピンポイントで格安航空券を購入していた)

せっかくお金を貰ってまで購入した乗車券が無駄になったわけだが、とにかくここにいても仕方ない。
調べたところ、空港の第一ターミナルまでは車で15分くらいでいけるらしい。

実は、もしものときの手段としてタクシーを使うことを想定し、朝起きてから駅に向かうまでの間に、韓国のタクシーはクレジットカードが使えるのかどうかGoogleで調べており、高級な黒塗りタクシーであれば使えるということを把握していた。

再びエスカレーターを下り、改札を抜けて駅の外に出て、タクシーを探す。

そして黒塗りのタクシーを捕まえた。クレジットカードでもOKかを一応確認した上で、急いで空港の第一ターミナルに向かってほしいとお願いした。

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6時28分頃、意外にも早く、タクシーは私はティーウェイ航空のチェックインカウンターの目前で停まった。助かった。

12800ウォン(1150円)ほどの運賃を、クレジットカードで支払おうとした。
しかしカードが読み込まれない。次にデビットカードでの支払いを試みた。しかし、またしても。
ハプニングその5。

「チェックインしたらATMで現金を下ろして持ってくる」という、運転手を困らせる苦肉の策を提示した直後にもう一度試してみたところ、カードの読み込みに成功し、無事支払うことができた。

トランクから荷物を降ろしてくれた運転手とガッシリ握手を交わし、私はダッシュでチェックインカウンターに向かった。

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実際はもっと複雑な要素も絡んでいたのだが、諸般の事情により割愛した。

この件で一番不可思議で愚かだったのは、実は現金が足りないかもしれないと分かっていたにも関わらず、ほぼ対策せずに駅に向かった点である。あまりに楽観視しすぎていた。

結果として何とかなったわけだが、ホステルの人に何らかの措置をお願いできたかもしれないし、もっと先を読むべきであった。

まあ、こういう局面を乗り越えていく中で、自ずと肝が据わっていくものなので、あえて鈍感に生きるのも悪くないのかもしれない。…なんてことはないかもしれない。

2019.09.30

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